風俗おしごとコラム

食べるプラスチック!?身近な食品に潜むトランス脂肪酸の危険

2007年から徐々に規制が始まり、2015年にアメリカで使用禁止とメディアで大々的に取り上げられた「トランス脂肪酸」をご存知でしょうか?
2018年6月に規制が開始されると追加発表もありました。
「狂った油」「食べるプラスチック」とも比喩されるこの成分。プラスチックなんて食べれるわけありませんが、それくらい危険な成分とされているんです。アメリカではすでに危険信号を点滅させていたトランス脂肪酸問題。
一方、当時の日本では「何それ…?」という反応の方がほとんどでした。トランス脂肪酸がどのような性質をもっているのか見ていきましょう。

トランス脂肪酸とは?

トランス脂肪酸とは、脂質(油)のことです。大きく分けて

①天然のトランス脂肪酸
②人口のトランス脂肪酸

の2種類があり、天然のトランス脂肪酸は「シス型トランス脂肪酸」、人工のトランス脂肪酸は「トランス型トランス脂肪酸」という名前で、それぞれ作成される工程や特性が違います。

①天然のトランス脂肪酸(シス型トランス脂肪酸)
天然のトランス脂肪酸は、牛・羊などの反芻動物(はんすうどうぶつ)の胃の中でつくられます。反芻動物の胃の中に存在する微生物によってトランス脂肪酸が作られます。
※反芻動物:一度飲み込んだ食べ物を再び口内に戻してまた噛んで飲み込む動物のこと。

②人工のトランス脂肪酸
油脂を作る際に「水素添加」という加工方法があり、これによってトランス脂肪酸が作られます。
また、
「植物油脂」は食用として使用する際、特有の臭いを脱臭する為に一度高温で熱します。この際にもトランス脂肪酸は作られます。

この二種類のうち、問題視されているのが②人工のトランス脂肪酸です。植物油脂で主に食用として使用されているのは「キャノーラ油」「大豆油」「パーム油」などで、原材料の欄には「植物油脂」とだけ書かれていることが多いです。

トランス脂肪酸が体に及ぼす影響

トランス脂肪酸が人体に及ぼすと考えられている健康リスクはいくつかあります。

・肥満
トランス脂肪酸を多量摂取すると、血液中に悪玉コレステロールが溜まりやすくなります。血流が悪くなること、血液自体がドロドロになることによって、脂肪分を分解する働きを妨げてしまいます。これによって、脂肪が分解・消化されずに体内に蓄積されて肥満になってしまうのです。

・心筋梗塞
先程の肥満とつながりますが、血管に脂肪分が詰まりやすくなってしまうことが原因です。心臓のみでなく、脳卒中など血液に関する病気に注意が必要です。

・アレルギー
トランス脂肪酸の摂取量が多い程、体内で炎症を起こしやすいというアメリカでの調査結果があります。この炎症作用はアレルギー反応やアトピーへ悪影響があると考えられます。

・不妊症
オリーブオイルなどから摂取する成分と比較して、トランス脂肪酸からの摂取量が2倍になるだけで不妊症になる危険性が約23倍になるといわれています。母体に存在する成分は母乳にも分泌されますので、授乳中の方はできるだけトランス脂肪酸を避けた方がいいでしょう。

トランス脂肪酸を多く含む食品

1.油類

①マーガリン

トランス脂肪酸=マーガリンと思い浮かべながらこの記事を読んでいた方は多いのではないでしょうか?トランス脂肪酸が含まれている食品の中で、知名度NO.1のマーガリン。マーガリンはバターと違い、成分の80%以上が油分です。

②ファストブレッド

ファストブレッドはマーガリンと似ていますが、少し違います。マーガリンは80%が油分なのに対し、ファストブレッドは80%未満の物を意味します。チョコレート味やナッツ味のものもあります。

③ショートニング

お菓子やパン作りの際に登場するショートニング。お菓子をサクサクの食感やホロホロとした食感にしてくれる正体です。
水分等の成分を含まず、ほぼ100%油分です。知名度NO.1のマーガリンより、実はショートニングの方がトランス脂肪酸が多いんです。

④マヨネーズ

どのご家庭の冷蔵庫にも1本は入っているほどメジャーな調味料。野菜だけでなく、お肉や料理の隠し味としても使用されています。マヨラーと呼ばれる人々が存在するほど、調味料の中でも人気はかなり上位。しかしこのマヨネーズの約70%は油分です。

⑤コーヒークリーム

コーヒーや紅茶に入れたり、料理に使用することもあるコーヒークリーム。関東地方ではミルク、関西地方ではフレッシュと呼ばれたりしています。このコーヒークリームの原料は「植物油脂」です。ミルク風味に作られた「油」を飲料に入れて飲んでいるのです。

2.インスタント食品

①カップ麺

家事をサボりたい日や時間が無い時、あると助かるカップ麺。体に良いと思いながら食べている人はいないと思いますが、その通りです。麺や具を油で揚げていますし、スープには添加物だらけです。

②カレー・シチュー・ハヤシのルウ

料理の時間短縮になるルウ。味も安定感がありますし、スパイスや小麦粉などから作っている人より、ルウで作る人の方が多いんじゃないでしょうか。市販のルウのほとんどは固形で、触るとベタっとします。そう、その正体は「油」です。
ルウは油分に調味料や香料を入れて作られた油の塊なんです。

3.デザート・お菓子類

①クッキー・ビスケット

クッキーにはマーガリンやショートニングが使用されています。サクサク、ホロホロの食感=トランス脂肪酸です。

②菓子パン

こちらもクッキーと同様。マーガリンやショートニングが多く使用されていますし、コンビニ等の安価な商品はコストを抑える為に、油も安価なものを使います。安価な油ということは…?もうお分かりですよね。

③ケーキ

ケーキの種類にもよりますが、スポンジを焼く際にはやはりマーガリン類を使用します。クリームも生クリームではなく、ホイップクリームの場合は要注意。生クリームの原料は牛乳ですが、ホイップクリームの原料は「植物油脂」です。

④ポテトチップス

食用油を使用して揚げますが、食用油は高温で加熱するとトランス脂肪酸が発生します。

⑤ドーナツ

こちらもケーキと似ていますね。生地にトランス脂肪酸が含まれている場合もありますし、油で揚げて作ります。
なお、かの有名なドーナツの全国チェーン店は「トランス脂肪酸、減らしました!」というCMでも打ち出していたように、2007年より低トランス脂肪酸のオイルに変更されています。
以前は1個のドーナツに対し1~1.5gのトランス脂肪酸が含まれていましたが、現在は1個に対して0.25gまで低減されています。

4.揚げ物

①フライドポテト

ジャンクフードの代表格。ポテトを揚げる為に使用されているフライヤーですが、油は繰り返し使用するとどんどん質が悪くなり、トランス脂肪酸の増加にもつながります。
フライドポテトと聞いて、こちらも某ハンバーガーチェーン店が思い浮かびませんでしたか?
こちらのお店も昔は固形油を使用していましたが、2007年より牛脂・パーム油(植物油脂)をミックスした油に変更されています。
固形油の頃に比べてかなりトランス脂肪酸は抑えられていますが、パーム油も「植物油脂」なので安心はできません。
あくまでも”マシになった”程度でしょうか。

②フライドチキン・ナゲット

こちらも高温の油を繰り返し使用しています。フライドポテトと一緒に食べると美味しいですが、トランス脂肪酸を気にするのであれば量に注意しましょう。

冷凍食品

①冷凍から揚げ

こちらも繰り返し使用された油で揚げられています。もし冷凍を買うのであれば、家で揚げるタイプの物にしましょう。新しい油で揚げる方が軽減されます。

②冷凍ピザ

ピザは生地にショートニングや植物油脂、種類によってはマヨネーズが使用されていることも。トランス脂肪酸の宝庫ですね。

植物油脂は避けられない!?
身近な食品を例として挙げましたが、これだけではありません。植物油脂を含む身近な食べ物は

・粉末スープ
・シーチキン
・ドレッシング
・焼き肉のたれ
・パン粉
・ホットケーキミックス
・チョコレート
・アイスクリーム
・粒ガム
・練りわさび、からし
・回転寿司のネギトロ

こんなにあります。揚げ物が体に悪いことは何となく知っていても、粉末スープやわさびにまで入っているなんて、ちょっと予想外ですよね。すべてを避けることは難しいかと思いますので、なるべく自炊を心がけて摂取量を控えましょう。

各国と日本のトランス脂肪酸への取り組みの違い

日本では現状あまり危険とされていませんが、外国ではトランス脂肪酸の含有量に上限を設けたり、使用を規制したりと処置が行われています。

使用の規制処置を実施している国
アメリカ
カナダ
オーストラリア
スイス
シンガポール
デンマーク

トランス脂肪酸を使用表示を義務付けている国
韓国
中国
台湾
香港

自主的に減らすようにしている国
イタリア
オランダ
ベルギー
フランスなど(EU加盟国)
オーストラリア
ニュージーランド
(農林水産省HPより)

すでにこれだけの国が行動を起こしているのに、日本はなぜ規制どころか表示義務さえ行っていないのでしょうか?それは日本人の食生活が関係していました。
日本の昔から食されているご飯(玄米)、お味噌汁、お漬物、焼き魚といった和食には、トランス脂肪酸を含んだ食品があまり使用されていません。
WHO(世界保健機関)が2003年に「1日あたりのトランス脂肪酸摂取量は1%未満に抑えましょう」と発表しましたが、日本人の1日の平均摂取量は0.7gとされています。このことから、日本の食生活からは危険信号を灯すほど深刻な問題ではないとされ、現在でも特に具体的な動きがないと考えられます。
しかし、近年日本の洋食化が進むに伴って、食生活は変化しつつあります。肉類や乳製品、ジャンクフードも身近な存在になり、日本での肥満者数は2017年に発表されたデータでは、男性は31.3%、女性は20.6%が肥満とされており、年々増加しています。
それだけでなく、日本人の1日当たりの平均摂取カロリーは年々減少しているんです。
摂取カロリーは減っているのに対し、肥満者は増えている。どういうことかわかりますか?それだけ
洋食化による影響は大きいということです。

まとめ

カロリーが高いものは美味しいが太りやすいと言いますが、ただ太るだけではなくトランス脂肪酸が多く含まれていたんですね。
自炊してるから大丈夫!と思っていても、調味料や材料がトランス脂肪酸だらけのものを使用していては外食となんら変わりありません。
トランス脂肪酸を減らす食生活は、トランス脂肪酸のみでなく不要な油分やカロリーを摂取しないので、いいことだらけですよ。
ただし、全く食べてはいけないというわけではありません。食べたい場合は1日の摂取量を意識するよう心がけましょう。

健康を気にされている方やダイエット中の方、またお子様がいらっしゃる方は、買い物をする時に原材料をチェックしてみてはいかがでしょうか?

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